バルサ勝利の方程式
ラリーガ 第26節
フォーメーション
レアル・マドリード 4-3-3
FW ヴィニシウス ベンゼマ ベイル
MF クロース カゼミーロ モドリッチ
DF レギロン ラモス ヴァラン カルバハル
GK クルトワ
バルセロナ 4-4-2
FW スアレス メッシ
DF アルバ ラングレ ピケ セルジロベルト
GK テアシュテーゲン
ソラーリ監督はルーカスバスケスでアルバを抑えるよりも攻撃でパンチ力のあるベイルを先発に。
セメドに変えて中盤にアルトゥールを投入。
ヴィニシウスをセメード一人で見るよりセルジロベルト とラキティッチで見る方を選んだのか。
試合展開
前半にセルジロベルト のパスにラキティッチが飛び出しゴール。
後半にレアル・マドリード最強のフォワードセルヒオ・ラモスが前線に上がるも点が取れずに試合終了。
ベルナベウでのクラシコ二連戦はバルセロナの2連勝で終わった。
両チームの試合プラン
前半の守備ではディフェンスラインが高く非常にコンパクトな守備をしていた。カゼミーロが少しメッシを気にするポジショニングをしていたのでなかなか攻撃が組み立てられられない。しかしヴィニシウスやベイルの戻りが遅れるとすぐにチャンスになる。全体のスライドが遅い気がした。モドリッチのケアするスペースが広くなっていた。なのでデンベレにボールが入っても、あまり強く寄せられないシーンがあった。そしてベイルがアルバのマークについたときは全くついて行かなかった。ここの守備がどうなっているのかがわからなかった。選手にせいで曖昧なのか監督の指示がないのか。失点シーンはヴィニシウスの戻りが遅れてラキティッチにラモスがプレスをかけたところでセルジロベルト と簡単にワンツーで交わされてしまった。コンパクトな守備をしているので間のスペースを使われまくる、ということはないがいないといけないところに選手がいない、という守備だった。
攻撃に関してはバルセロナが442で守るが中盤とディフェンスラインのスペースが空いていたのでベンゼマやヴィニシウスがいい位置でボールをさばいていた。アルトゥールとデンベレの方が守備が緩めだったのでそこをベイルやベンゼマに使って欲しかったがベイルはこの試合のいい飛び出しを見せるうシーンもあったがいい形でボールが入ることがなかった。
ラキティッチはヴィニシウスをだいぶ気にしていた。ブスケツの横のスペースを消すというよりもヴィニシウスにボールが入ってからすぐに寄せられるポジショニングをしていた。なのでいつもより中盤にスペースが空いていた。
レアルの攻撃がうまく行かずにボールをキーパーに下げた時には2トップがハイプレスをかけて蹴らせて回収する。プレスをかけるタイミングが素晴らしかった。
攻撃ではマドリーが中央を固めていたのでサイドにボールが集まるがデンベレとアルバのコンビネーションがもう少し上がると崩せるのにというシーンがあった。
アルトゥールを中盤の真ん中で使う理由
バルセロナは4-4-2で守る時アルトゥールの代わりにビダルがいる場合はラキティッチとブスケツのダブルボランチで右がビダルになるがアルトゥールが入った場合は絶対に左インサイドハーフになる。前にスアレスとメッシが残るので中盤は右からラキティッチ ブスケツ アルトゥール デンベレとなる。アルトゥールの守備の強度では不安があるのでアルトゥールを右インサイドハーフにした方が強度のあるラキティッチとブスケツをボランチにおけるのでその方がいいとずっと思っていたが最近になってアルトゥールを左インサイドハーフに使う理由がわかってきた。
攻撃時にメッシが中にポジショニングするので右のインサイドハーフの飛び出しが効果的になる。ラキティッチとアルトゥールのプレーを比較するとアルトゥールは攻撃時にブスケツの横にポジショニングしてボールを受けて捌く能力が優れている。しかしスピードがあるタイプではないので飛び出しには向いていない。なので左サイドのデンベレがハーフスペースでボールを受けてアルトゥールがサポートしつつ、開けたスペースにジョルディアルバが飛び出すという攻撃パターンがある。これはコウチーニョが出ていても一緒だ。逆の右サイドはラキティッチがメッシの空けたスペースに飛び出す。現にこの試合の得点シーンもそのプレーから生まれた。なので攻撃時の選手全体の特徴を考えて左インサイドハーフにアルトゥールが使われている。
守備面では不安がある。4-3-3のまま前から守備をする際はそこまで問題はないが、今日のようにメッシとスアレスを前に残し4-4-2で守る時にアルトゥールサイドで強度が出せるのか。一つの解決策として今シーズンはビダルがいる。
バルサの勝利の方程式
今シーズンのバルセロナは昨シーズンより確実にオプションが増えている。その一つがリードしている状態で抑えのビダルだ。彼を入れることにより中盤の守備力が格段に増す。攻撃時はクロスに合わせて二列目からエリア内まで入っていくので相手の守備陣は疲れている時間帯に飛び出されるとおろそかになるのは確実だ。アルトゥールが入っているときはボール保持の時間を長くして点を取り後半にビダルを入れて抑えるということができる。
中盤でのパス回しで危なっかしさをこれまで見せてきたが、この試合に関しては自信を持ってボールをもらいにきていた。バルセロナで練習して足元の技術が上達したのだろうか。31歳になってなお成長を続けるビダルが今シーズンのバルセロナを勝利へ導いてくれる試合がたくさん見られるだろう。
最後に
マドリーはバルセロナに二連敗してリーグタイトルは難しくなったがなんだかんだCLはいいところまでいくんじゃないかと予想している。そのためにはまずロッカールームの雰囲気をよくしてもらいところだ。