鶏のハイプレス

だいたいサッカーの話です。

『Jリーグ』神戸は三木谷社長から解き放たれた

3/2 Jリーグ 第2節

ヴィッセル神戸vsサガン鳥栖 0-1

 

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今シーズンのヴィッセル神戸の初ゴールを決めたダビド・ビジャ

フォーメーション

ヴィッセル神戸 4-2-3-1

FW     ビジャ 

MF 古橋 イニエスタ ポドルスキ

     三田 山口 

DF 初瀬 大崎 ダンクレー 西

GK         キム・スンギュ

 

サガン鳥栖 4-4-1-1

 

ポルトガルのクラブから加入したブラジル人センターバックのダングレーがいきなり先発。前節途中出場の古橋選手がスタメン入り。

 

試合データ

ヴィッセル神戸           サガン鳥栖

67%
ボールポゼッション
33%
16
トータルシュート
4
5
枠内シュート
0
11
ファール
16
        イエローカード         0
2
ビッグチャンス
0
1
カウンター回数
0
10
エリア内シュート
2
1
キーパーセーブ
4
689
パス本数
324
611 (89%)
パス成功率
258 (80%)
44/64 (69%)
ロングボール
25/45 (56%)
0/2 (0%)
クロス
2/15 (13%)
8/12 (67%)
ドリブル
7/11 (64%)
10
ボールロスト
12
46
デュエル勝利数
38
7/16 (44%)
タックル
9/14 (64%)
11
クリア回数
19
 

 

試合展開

前半、神戸がボールを支配するが、点が取れずに終了

後半山口選手からのロングフィードにビジャが反応し、クリアしたボールが鳥栖DFにあたりそれがビジャの元へ。これを冷静に決めてヴィッセル先制。

このまま試合終了で0-1で神戸が今シーズン初勝利を収めた。

サガン鳥栖は開幕から2連敗となった。

 

全体の試合プラン

ヴィッセル神戸

攻撃では両センターバックの距離を広く保ち、その間に中盤の選手がボールをもらいにきてビルドアップする形。前半、ビジャの動き出しが少なかった。サガン鳥栖の中盤のエリアにある程度スペースがあったので少し下がってもらいに来るシーンがあっても良かった。しかし後半になると下がってもらいに来るシーンや動き出しが増えた。

新加入のダンクレー選手がいいパフォーマンスを見せていた。フォワードのビジャまで見えているので、しっかりフリーの選手にパスを出すことができる。ビジャがポストに当てたシュートもダングレーからのパスだったので今シーズン注目して観たいホットラインだ。

前節は前半にキレキレの動きを見せて、後半は全く動けなるというベテランらしからぬプレーを見せていたビジャだが、今回は前半に様子を見て後半に仕掛けるという37歳らしいプレーをしていた。まだまだ欧州のチームでもプレーできるのではないかと思うほどのプレーだった。(しかし走行距離を見てみるとゴールキーパーのキム・スンギュの次に少ない8.990kmだった…)

 

山口選手は三田選手と違ってイニエスタのスペースを空ける動きができていないシーンがあった。三田選手はイニエスタが下がってボールももらいに来ようとするとスペースを空ける動きをするが、山口選手はイニエスタが下がってボールをもらいにきても動かずにイニエスタへのパスコースを塞いでしまっていた。山口選手もスペースを空ける動きができると神戸はよりスムーズなビルドアップができるようになるだろう。

 

今回は前線に古橋選手が入ったのである程度高い位置で奪おうとする守備を見せていた。ビジャがセンターバックのパスコースを切り片方に寄せてボースを奪おうとしていた。

 

陰謀説

前節の守備と全く違う形だったのでファンマヌエルリージョ監督は前節はわざと負けたのではないかと私は思った。それを裏付けるこんな話がある

日本代表の監督も務めたオシム監督のエピードだ。

 

1990年ワールドカップ当時、各民族のスターばかりを集めた選手起用を求めるメディアに対する当てつけとして、初戦西ドイツ戦で敢えてその要求通りの起用で敗戦してみせ、次の試合では本来考えるチーム編成で勝利。最終的には、準々決勝でマラドーナを擁するアルゼンチン相手に1人欠きながら120分間無失点のドローの末、PK戦で敗れた。 wikipediaより

 

この話におけるメディアが三木谷社長になる。私の予想ではファンマヌエルリー助監督はビジャ、イニエスタポドルスキを使う予定ではあったが、鳥栖戦のようにイニエスタをトップ下でサイドに古橋選手を入れる予定だったのではないだろうか。そしてキャンプ中は古橋が入る形の守備でトレーニングしていた。しかし三木谷社長に『開幕戦はビジャ、イニエスタ ポドルスキの3トップでいけ』と言われて仕方なくそうしたのではないか。そしてわざと負けて見せて黙らしたというのが私の推測だ。

なぜここまで思うかというと、鳥栖戦より前節で対戦したセレッソ大阪に対しての方がプレスのかけ始めの位置を低く設定していた。セレッソもカウンターベースのチームなので鳥栖戦のような前からの守備をした方がセレッソが嫌がるのは確実だ。なのにプレスのかけ始めの位置が低かった。さらに鳥栖戦の守備の方が全体が連動していた。セレッソ戦では前線が連動することはなかった。

なんとなく前線のプレスを剥がせれて、中盤でなんとか止めるという守備をしていた。たった一試合でこんなに守備組織が変わることがあるだろうか?

3トップにすると中盤の選手を一人入れることになる。それが開幕戦で先発だったが鳥栖戦でベンチとなった三原選手だ。

セレッソ戦で試合にアンカーで試合に出ていた三原選手はあの試合における役割が曖昧だった。山口選手でもできることを三原選手にやらせていた。つまりファンマヌエルリージョ監督はキャンプ中のトレーニングから4231で三原選手を使わないトレーニングをしていたのではないだろうか。なので開幕戦は三原選手の役割が曖昧になっていたのではないだろうか。

 

この二つの理由からファンマヌエルリージョ監督は開幕戦でわざと負けたという説を推測した。

 

しかし、これを遂行させるファンマヌエルリージョ監督はなかなかの腕の持ち主だ。オシム監督が3試合あるうちの1試合をわざと負けたのに対して、リーグ戦34試合のうちの1試合を負けただけなので全く問題ないだろう。これを成し遂げられる監督にリーグ制覇が成し遂げられない訳が無い。

 

サッカーというのはビジネスと大きく関わっているし、今のヴィッセル神戸があるの誰がなんと言おうと確実に三木谷社長のおかげだ。しかしフォーメーションは監督に決めさせてあげてほしい。それが一人のサッカーファンとしての願いだ。

 

話が脱線したが元に戻そう。

 

サガン鳥栖

守備ではどこからプレスをかけるかが曖昧になっていた。

神戸のフォーメーションが433になることを予想したのか、神戸のダブルボランチをトップ下の選手が一人で見る形になっていたので簡単に剥がされていた。

さらにディフェンスラインが低いので中盤の選手がケアするエリアが広い。またセンターバックが前に出てスペースを埋めることもなかったので、中盤の選手はケアするエリアが広くなる。しかし後半になり前半より選手間の距離が短くなりよりコンパクトな守備になった。これによって神戸のサイドバックにはボールが入るがそこからの攻撃を制限できていた。

 

だが失点シーンでは神戸の山口選手にボールが入って近い場所のパスコースがないにも関わらずプレスが緩かった。ここはディフェンスの選手の声かけなどにより強くプレスをかけられれば山口選手は一旦後ろに下げる、あわよくば奪って一気にカウンターに行けるシーンだった。結果的に山口選手にロングパスを出され、失点に繋がる。

 

攻撃では単純に連携がなかった。全体として統一されていない感じがした。

 

最後に

ヴィッセル神戸は日本人選手と外国人選手がお互いのいいところを出して足りないところを補っている。まるでカレーライスのようだ。ルーが多くなったりライスが多くなったりせずに絶妙なバランスになっている。

 

サガン鳥栖はもう少し時間が必要になるだろう。トーレスがいながら降格圏にいるのは見たくないので頑張ってほしいところだ。

 

ファンマヌエルリージョ監督は三木谷社長の縛りから解き放たれて自由になった。

これからはやりたいサッカーができるようになるだろう。